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カニと温泉とあなたと冬と

最近急に寒くなった。
ここ数年、秋をすっ飛ばして冬になるような気がするのは、住んでる場所が変わったからなのか、はたまた私が年をとったからなのか。

20代で「年をとった」などというのも一種の嫌味だろうと私は思っているけれど、事実「1年」というタームが数年前に比べて加速度的に早くなっているのは身に沁みて実感するところである。桜はこんなに早く散るものかと感じるようになったし、セミはこんなに早くいなくなるものかと思うようにもなった。「1年は短い」とは受験やら何やらでうんざりするほど耳にしたものだけれど、今なら実感としてすんなり心に受け入れることが出来る。

もう一つ、自身の人生を多少なりとも振り返るにあたって、「10年前」という単位が普通に登場するようになった。10年前の記憶がそれなりに鮮明に思い起こされるようになった。拙いなりに、幼いなりに、物事を考えて行動していたと思う。弟を見ているとよりそれを実感する。
書店で漫画やら小説やらを漫然と眺めていると、「あ、これ最後に読んだのって10年前じゃね?」と気付くことがある。ぱらぱらとページを手繰ってみて、10年前は気付かなかったけど今読んだら凄くよく出来た作品なんだなとか、10年前の自分はこう考えていたけど今ならこう解釈できるなとか、そんなことを考えたりする。そういうことが出来るようになるのは、年をとっていくことの数少ない楽しみの一つなのかもしれない。

数学的帰納法じゃないけれど、1年がこんなにあっという間に終わってしまうなら、人生もあっという間に終わってしまうのだろう。そんなことに思いを馳せると底冷えがする。
そもそも「人生」なんてものを大上段に持ち出さなくとも、20代なんてものは一瞬にして終わりを告げ、30代はもっと早く終わり、――あくまで寿命的な意味で普通に生きられるとして、だけど――40代、50代と渡っていくことになるのだ。
果たして私は普通に、しっかりと、人生を歩んでいくことが出来るのだろうか。
今しか出来ないことを、ちゃんと逃さずに掴んでいけるのだろうか。


最近急に寒くなった。
今日も今日とて走りにでかけた。風をきって夜を駆けていると、耳と手がかじかんで痛い。
手袋をしながら走るのは分かるけど、耳当てをしながら走るのはアリなのかな――などと、そんなことを漫然と考えながら走る。
部屋に帰り着くと、耳が急に熱を帯びはじめ、指はうまく動かない。

こうやって思いきり走るということ、季節を感じながら走るということ、そのどちらもが、いうなれば容赦なく加速していく人生に対する叛逆なのかもしれない。
少しでも流れを遅くするための、健気な抵抗。


2013年がそろそろ終わろうとしているけれど、今年心の底から「生きてて良かった!」と思えた場面は3回あった(もっとあったかもしれない)。そのうちの一つが、高山市に旅行に行った初日に温泉に入ったときである。

私は現実になかなか目を向けない。やるべきことをやらないし、考えるべきことを考えない。逃げれば逃げるほど、面倒が多くなっていくのを骨の髄に沁みて知っているくせに、ギリギリまでそこから目を背けていたい、そんな人間である。そういうとき、どうしても現実に直面せざるを得なくなったとき、私は温泉のことを考える。

「温泉に入ったときに感じる、屈託のない『生きてて良かった』のためだけに、日常を頑張っていこう」

生きる理由なんて、そんな他愛ないもので良いではないか、と私は思う。



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非公開コメント

No title

人生観についてかかれていますね 深いな

生きる理由他愛のないもので良いこの言葉いいと思った

No title

でも同じこと何度も言ってる気がするよ…我ながら残念。

これからも美味い料理と雪国の温泉と可愛い女の子のためだけに生きていきますわ
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みかきもり

Author:みかきもり
みかきもり/翠凜/りぬす

「本当の優しさ」「自分を好きになる」

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