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ホムラウシ

12月26日:帰省。

まだ夜が明けぬ暗いうちから出発。
電車の中は、始発近いこともあって席に座する殆どの人がまどろんでいた。
京王線から山手線、そして京急線といつものように乗り継いで、羽田に着く。

そのころになると空は既に明らみ、これ以上ないくらいの快晴であった。
早々に搭乗手続きを済ませた僕は、ロビーで深田久弥(きゅうや)の『日本百名山』を読んでいた。
この本を知ったのも、山に興味を持ったのも、某クイズゲームの賜物である。
そんな折ふと顔をあげると、赫灼とした朝日に富士の冠雪が染められているのが遠く望まれた。
僕はその光景と読んでいた本との符号に驚きつつ、恥ずかしながら羽田から富士山が見えることをそのとき初めて知ったのである。

離陸した後も、数十分ほど富士山の堂々として孤立した威容を眼下に眺めることができた。
だがそれだけではなく、その向こうに連綿たる南アルプスの姿を目の当たりにすることが出来るのだった。
僕はその峰々を比定してみようと努めたが、やはりそれは難しかった。しかし、天にむかって打ち寄せる波のしぶきをそのままに固着させたような赤石の山々は、僕の日本アルプスへの憧憬をより一層こじらせるのには充分であった。

やがて飛行機はつつがなく鹿児島に到着し、空港から窓の外を眺めれば、見慣れた霧島連峰の姿がそこにはあった。一番高い山が韓国岳(からくにだけ)で、最も美しいと個人的に感じる山が高千穂峰である。
僕は家族とともに、霧島の山の殆どに登り尽くした。それがもう十年は前になろうか。

そのとき僕は、登山を再び趣味にしてみようかななどと思ったのだ。

溝辺鹿児島空港から鹿児島市まではそれなりに遠い。
バスで市内の実家に着く頃には、桜島が元気に噴煙を上げる姿が変わらずそこにあるはずだった。

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