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三浪生のフィロソフィー(下書き)

初めこの文章を書くに当たっては、2年前のとある重大な(といっても、そう思っているのは僕だけだろう)出来事について詳細に語っていこうと思っていた。
その出来事は、今の自分の大部分を構成しているほどに、自分の中では重要である。

しかしいざディスプレイに向かってみると、当時の記憶というのは思った以上に曖昧であり、かつ僕自身にとっての重要度がもの凄く大きいため何から手につけて良いのか分からなかったので、そういう方向性での記述は断念することにした。

よって、その出来事そのものよりもむしろ、その出来事以降に僕が考えたことや、それをとりまく周辺事項について、短いながら書いていきたいと思う。
なので、前提が充分に共有されず、したがって僕が一体何を言っているのかわからないってこともあると思う。

ただ、これを読んでくれた皆さんが、僕の人間的な歪みや根源的な何かを感じ取ってくれたのなら、それはありがたい。




その出来事とは、とある友達との進路に関わる会話である。「説教」と言ってもいいかもしれない。
当時僕は2浪生であったので、大学生とする会話なら、大学がどうのこうのという話題になるのは当たり前の展開と言える。
しかしそのときの会話の内容は、誇張でも何でもなく、毎朝起きる度に反芻してしまうほどに強烈であった。

その会話の内容を端的に要約するなら、「お前、東大受けるの止めろ」というものだ。


結論から言ってしまえば、彼の言っていることは正しい。
当時予備校にも行かず無勉だった僕が、日本最高の大学を受けるなど、無謀に等しいからだ。

しかし問題はそこではない。
僕が今に至るまで彼のことを強烈に憎んでいる所以は、むしろその基盤にある。


その発言に続けて、彼は大学生活の充実と浪人生活の不毛を滔々と説明し(そんなものがどちらも真実でないことなど、とっくに看破していたが)、東大を目指し落ちていった者の末路を井戸端会議の専業主婦のような口調で語り、東大を受けさせたがる鶴丸の教育方針を批判した。


彼にそういう発言をさせた理由、そういう発言をするにはあまりにも説得力を持てない主体、その発言を正当化するために彼が犯したありとあらゆる禁忌、…

何が彼を許させないのか僕自身分からないほどに、多くのテーマを孕んでいる。


だが、僕自身の瑕疵(言うまでもないことだが、僕は彼の欠点を反映する鏡だったのだ)に対する反省を差し置かせてまで、彼に猛烈な反感を抱くに至ったのは何故かということを考えてみると、一つのことに思い至った。

その「許させない何か」というのは、「お前に言われたくない」ではなかったのである。


高みを目指したことをまるで無かったことのようにしたその態度、
そして、それを他人に押しつける姿勢だったのだ。



彼は僕と同じ大学を目指していた。
そしてしばしば、努力をする甲斐性に欠けたところのある僕に説教した。

「彼がわざわざそういう説教をするのは、僕のことを思ってくれているからなんだ!」という僕の思考可能性を、彼はおそらく把握していたと思う。
そして、実際にそうであったのか否かと言うこともまた、問題ではない。そんなの分かりようがないからである。
だが、そういう疑念を抱いてしまう自分を、今となっては肯定している。自分はある面では非常に底意地が悪く、しっかりとした客観的判断など出来ない人間だからだ。

そして彼は一足先に、東大を受けることすらなく、東大ではない大学に通っていった。

先の「談話」で言えば、一つ一つの発言そのものは、正論だと思う。
そしてどれも、なまじ正論であるだけに、余計に悲惨なのだ。

一方で、僕が長きにわたって彼の体の良い「供物」だったということを恨んでいることもまた事実だ。
しかしそれ以上に次元が違う問題も同時に存在していたのだ。

僕は絶対に、東大を受けたことを後悔はしない。
そして、東大に弾かれたことを背負って生きていきたい。

また、ある一つの生き方を他人に押しつけることも、絶対にしない。

歳を重ねるごとに、正解というものは変わっていくものだ…と思う。
だからといって、その正解が変わるごとに他人に押しつけるという姿勢は間違っているだろう。

達成目標を持って生きる生き方なんて、所詮現代での生き方の一つのモデルでしかない。
しかし、高いところを目指す生き方は積極的な悪だ、といったことを言われるとカチンと来る。



僕は高校時代の中で、彼に一番認めて欲しかった。
そして今思うに、彼は僕のことを認めていてくれたのだと思う。

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