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等身大

以前この鹿児島で「けいおん!」2期が放送された。
萌えアニメが萌えアニメであるだけで充分だった頃の話である。

「けいおん!」自体は実に面白い作品だった。
何度か見返しても楽しめると個人的には思う。

しかし、あるアニメを賛美する際にセットとなりがちな表現なのが
「けいおん!は中身がない」である。

中身?
真のアニオタなら「中身」が無いアニメは好きになってはいけない、とでも言いたげである。




思うに、そういう批判をする人はアニメというものを不正確な過剰さで評価しすぎているのだ。
何か間違った幻想を勝手に抱き、それを押しつけてしまっているのだ。


もちろんアニメは素晴らしい。
しかしあくまでも限定された範疇における「素晴らしさ」である。


自分は萌えアニメや漫画にも多少触れているのと同時に、いわゆる純文学にも嗜んでいる。決して絶対量は多くないが。

小説はまぁ、文化といえるだろう。
高尚な趣味だと言えるかも知れない。
こと純文学に関していえば、「中身」に溢れた創作物だと言えるだろう。


ここで自分は考えた。

「萌えアニメもまた、そのレベルで鑑賞されなければならない(つまり高尚で文化的で、「中身」というものを伴っていなければならない)のではないだろうか?」


―――という疑問は、「ストライクウィッチーズ」というアニメによって悉く良い意味で粉砕されてしまった。


パンt…ズボンをはいた女の子達が空を飛び回る。
そして異形の敵とドンパチする。予定調和の結末。おっぱいがどうたらこうたら。

そこには何らの高尚性や聖性も存在せず、「中身」というものも存在しない。
文化たりえる要素がどこにあるだろうか?

だけど面白い。すごく面白いのだ。
そして実に素晴らしい作品だ。


この時に及んで初めて、自分はアニメを等身大で好きになれたのだと思う。

萌えアニメを小説や映画などの「高尚なもの」と並べて、同じレベルの「文化」として語るのはちょっと違うんじゃないの、と気付いた。
そして、それでいいのだとも気付いた。


コンビニで100円で売ってるおにぎりを「おいしい」と思うのと、どこかの高級ホテルの高級なフランス料理を「おいしい」と思うことは、実は矛盾しない。
クラシックを聴いて「素晴らしい」と感じることと、スカスカな歌詞で加工されまくりの歌を聴いて「素晴らしい」と感じることは矛盾しない。
夏目漱石や森鴎外の文学に触れて「面白い」と思うことと、ケータイ小説を読んで「面白い」と思うことは矛盾しない。


(もちろん、小説や映画がそもそも高尚なのか?とか、文化そのものが高尚ではないありふれたものなのだ、という議論もあるだろうがそれはさておいて。)


ゆえに、同じ範疇内で、ある作品の価値を主張するために別の作品を貶すというのは違う。そういう批判に逃げてしまうということは、結局のところ当人がその作品の本質的な価値を理解していないということなのだ。



そしてもう1つ、この問題から当たり前に思え・かつ重大な観照を得ることが出来た。

「何かを好きになるのに理由はない」

というものである。


例えば萌えアニメを、それが持つ要素を吟味していって、その要素に好きになった理由を関連づけて結論を下すということはよくある。
つまり「僕が『けいおん!』を好きな理由は、ストーリー性がなく、まったりしているからです。あとキャラが可愛いからです」という風な感じで好きになった理由を説明する場合である。

でも同じくストーリー性がなくキャラが可愛い「侵略!イカ娘」が好きになれない、というケースは少なくないだろう。

この場合、けいおん!とイカ娘の違いを要素レベルで探し出し、「たしかに両作品にはこういう共通点がある。しかしけいおん!はAでイカ娘はBだから~」と言うのは簡単だ。

その場合でも、前述の共通点とAとを兼ね備えているけどやっぱり好きになれない作品というものは必ずある。

これを繰り返していくと、もはや要素という単位では好みの説明がつかなくなる。



好きになるというのは、自身が気付かないもっともっと深いレベルで起こっている現象だ。
そして嫌いになるというのもまた同様だ。

だから、その理由を説明するという行為は、もし何らかの有用性があるにせよ、必要でも不可欠でもないのだ。



今期は「魔法少女まどか☆マギカ」にすごく期待している。

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みかきもり/翠凜/りぬす

「本当の優しさ」「自分を好きになる」

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